この度、本年10月より成人期の単純性PTSD患者を対象に、EMDRの臨床研究を当院にて実施することとなりました。目的は、EMDRの保険収載です。研究と言っても、EMDRを実施する前後で唾液の採取をお願いする程度で、他は普段の診療と変わりありません。

現在、カウンセリング枠が随分先まで埋まってしまっているため、新規での受付を停止させていただいておりますが、単純性PTSDの患者さんに限っては、臨床研究にご参加いただけることを条件に、EMDRでの治療をすぐにご提供させていただきます。また、1回の来院につき、5,000円の負担軽減費(謝金)をお支払いいたします。

なお、単純性PTSDとは、突発的な事故や大きな災害などで命の危機を体験することで発症するPTSDです。以下に、単純性PTSDの原因となり得るトラウマ的出来事を例示いたします。
・自然災害(洪水、台風、大地震、津波、竜巻など)
・家事や爆発
・命にかかわるような交通事故
・命にかかわるような身体的暴力・暴行の被害(襲われる、刺される、撃たれる、殴られ続けるなど)
・性的暴力被害(レイプ、レイプ未遂、意に反した不快な性的体験)
・監禁、誘拐、拉致
・命にかかわる病気やケガ
・突然の事故死の目撃(自殺の目撃や、交通事故死などの目撃)
・その他、人間として命にかかわるような重大な苦痛
＊パワハラやモラハラ、嫌がらせ等の被害は、人によってはトラウマ的な出来事と成り得ますが、単純性PTSDの診断基準を満たすトラウマ的出来事とはならないため、単純性PTSDとは診断されません。

ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

(院長　森)